今回は、世界のヘッジファンドの動向のお話です。
世界最大のヘッジファンド「ブリッジウォーター」がヨーロッパの景気が落ち込むと想定し、ヨーロッパの株式を1.4兆円空売りしています。
「ブリッジウォーター」は世界最大のヘッジファンドで、2021年の世界ヘッジファンド運用残高ランキングで日本円で約12兆円残高を誇るファンドです。
レイ・ダリオさんという業界でも有名なファンドマネージャーがチームを作ってマクロ戦略、つまり世界中の株式・債券などの売り買いなど、ありとあらゆるものの売り買いを行なってリターンを出すというようなヘッジファンドです。
去年も日本円にして7000億円近くの利益を出し、非常に運用パフォーマンスを出しているヘッジファンドです。
その「ブリッジウォーター」がヨーロッパの景気見通しがあまり良くないということで、個別の28社を空売りをかけているようです。
半導体大手のASML、トタルエナジーズ、サノフィ、SAPなどを空売りしています。
空売りをかけると、株が下がった時にリターンが取れます。
記事によりますと、ユーロ圏で物価上昇が急激に進んでいくことによって経済成長が大幅に減速して、ドイツに関しては高いガスの値段がエネルギー市場の崩壊につながると想定して、ヨーロッパ株を売っているとのことです。
ドイツに関しては、ロシアとウクライナの問題で、ロシアから買っている天然ガスを完全に止められる可能性があるということで、もし完全に止められた場合は、ガスの価格が急騰する可能性が高いのです。
ブリッジウォーターがすごいなと思ったのは、1.4兆円という規模の空売りしているということです。
ファンド全体の残高が12兆円ですので、全体の約11%ぐらいを欧州株の空売りに向けているのです。
普通の投資信託ではこういうことは出来ないんです。
これがヘッジファンドの醍醐味なんです。要は、株式市場がダメになるという時は、空売りでリターンを取りに行き、
また上がる時には積極的に買ってリターンを取りに行けるということなんです。
今後は、世界株は一度戻りを試すかもしれませんが、そこがここ数年の天井になる可能性も否定できません。
特にアメリカ株は既に崩れ始めているような状況なので、今後はヘッジファンドなどを使いながら堅くリターンを取っていかないといけないと考えております。
ヘッジファンドの中には、「ブリッジウォーター」のようなマクロ戦略はじめ、世界中に様々な手法がございますが、
「絶対収益」で資産を増やしていく目的がありますので、ヘッジファンドの動向は、今後の投資の参考になると思います。
証券ライフでは今後も世界のヘッジファンドの動向をお伝えさせていただきますので、Youtubeを繰り返し見ていただき、ヘッジファンドへのご理解を深めていただければと思います。
証券ライフでは、業界トップクラスのヘッジファンドのラインナップを取り揃えておりますので、お気軽にご相談頂ければと存じます。