ウィーワークのCEOが退任するそうだ。
ウィーワークに関しては、9月に上場予定だったが、
株価が高すぎて、投資家が集まらないということなど諸々の問題が
生じて上場が延期になった。
上場発表前の企業価値は約4兆円だったそうだが、
今は1兆円前後でも高いと言われているようだ。
ウィーワークよりも、数十年前からシェアオフィスビジネスを行っている
「リージャスグループ(IWG)」の時価総額は約4500億円だ。
売上も約6000億円ほどあり、黒字経営をしている。
一方、ウィーワークの18年12月期の売上高は約2000億円で、
約1700億円の赤字である。
バリュエーション面や、同業他社との比較、事業の中身を精査して、
ウィーワークは割高だと投資家が冷静な判断を下したのだろう。
未上場のウィーワークに投資したソフトバンクを主とした投資家は、
不動産賃貸ビジネスをIT、シェア、コワーキング、オープンイノベーションといったまやかしによって、
まったく新たな世界が切り開かれるような錯覚に陥っていたのではないだろうか?
ウィーワークが、エンロンのようになるかどうかはわからないが、
過去にこのようなケースを何度も見たような既視感があるのは私だけだろうか?
エネルギービジネスをITで効率化すると謳ったエンロンは、粉飾決算で倒産した。
誇張されたビジネスモデルはいつの時代でも出てくる。
張り子の虎は、いつか張り子だとばれてしまう。
投資においては、それを誇張か真実かを見極めることが重要だ。