レオパレス21の株価が、建築不正問題で、売り気配になっている。
2月8日と2月12日の2営業日で、515円から335円まで下がり、
今日はストップ安売り気配のまま、178万株の売り物を残して引けた。
私は20年近く株式市場に携わっているが、いつか見た光景で、
このような大企業の不正問題は何年かに一度必ず出てくる。
レオパレス21の問題は、10年以上前から言われていたことで、
やっと問題となって出てきたという感じである。
レオパレス21の問題は一時的なものではなく、
長期間に渡って行われていた不正なので、問題はかなり深刻である。
国土交通省も出てきたので、
会社が謝罪して、改修すれば済むというレベルの
問題では無くなった。
すぐに倒産ということは無いかもしれないが、
問題の拡大次第では、最悪の可能性も視野に
入れておかないといけないと見ている。
なぜなら、レオパレス21は今期439億円の赤字を計上する
ようだが、果たして、赤字は今期だけ済むのだろうか?
レオパレス21の保有現預金は、2018年12月末で892億円だが、
もし来期も同規模の赤字を計上したならば、保有現預金はゼロに近くなる。
現預金以外に保有している不動産などもあるだろうが、
今回の問題でレオパレス21自体のビジネスモデルが崩れてしまったので、
今後、レオパレスの物件を建てる不動産オーナーはかなり減ってくると思われる。
それ以上に、問題のある物件にあえて入りたいと思う入居者は今後大幅に減るだろう。
そうするとレオパレス21は、不動産オーナーに家賃保証をしている逆ザヤが出てくる。
空いた物件を埋めるには、家賃を下げるしかない。
そうすると逆ザヤが更に拡大する。
今までは、空室が増えると不動産オーナーに家賃補償額の
引き下げを終わりの見えない負のスパイラルが続いていく可能性が高い。