さわかみ投信で有名な澤上篤人氏が書かれた本で、内容は、毎月積み立てで、さわかみ投信やセゾン投信などを購入されていた方がお金が増えて自由になったという内容です。
澤上さんは、直販投信のパイオニアで、日本の資産運用業界に一石を投じられた功労者です。
本では実際に、さわかみ投信で10年以上前から毎月投資をされていた元教員の方のエピソードや、看護師さんのエピソードなどとてもわかりやすいお話が出ていました。
投資初心者の方にはとっつきやすい本だと思います。
この本の表面的な部分は、資産運用の啓蒙で、結局は、「さわかみ投信に投資してくだい」というメッセージが暗に込められていると感じました。これは澤上さんという知名度がなせる業でしょう。
最近FBで、さわかみ投信のセミナー広告を何度も見かけました。
それでここ最近、口座や残高が増えていないんじゃないかな?と感じ、直近の運用レポートを分析してみました。
すると、2013年あたりから残高が全く増えていないのです。
運用パフォーマンスも、日経平均と同じくらいです。
確かに、澤上さんの考えは素晴らしい、功績もすごい。
しかし、以前のコラム「良い投信は知名度や残高ではない!ひふみ投信編」でお話した通り、さわかみ投信は残高が増えすぎたのです。
さわかみ投信の残高3000億円は、日本株投信で最大規模に近いと思います。
運用の中身は、東証1部の大型株ばかりで、特に特徴があるわけでもありません。
過去10年のパフォーマンスを見ても、日経平均と同じくらいです。
下の図はは過去10年の比較チャートです。
青…証券ジャパン日本株オープン(中小型株ファンド)
緑…日経225投信(野村)
赤…さわかみ投信
上の比較チャートからわかるように、赤のさわかみ投信は日経平均とほぼ同じ動きで、直近、さわかみ投信は、日経平均にも若干負けています。
一方、中小型株ファンドである青の「 証券ジャパン日本株オープン」は、さわかみ投信より数倍のパフォーマンスを上げています。
特に、アベノミクスが始まってから、直近まで5倍以上になっています。
私は、これから本当に資産を増やしたいなら、さわかみ投信のような大型株に投資するファンドではなく、中小型株ファンドの方が高いパフォーマンスが期待できると考えます。さわかみ投信に既に投資されていらっしゃる方やファンの方には申し訳ないのですが、データとしての事実を分析されることをおススメ致します。
投信は知名度や残高で選んではいけません。
証券ジャパン日本株オープンの残高はたったの13億ですが、ものすごいパフォーマンスを上げています。
証券ライフでは、証券ジャパン日本株オープンを取り扱っておりますので、関心がございましたら、お気軽にお問合せください。
「人の行く裏道あり花の山」証券ライフ