アベノミクスの成功要因の80%は 日銀の大規模金融緩和による円安である。
70円台の円高を耐え抜いた日本企業は 厳しい環境下での経営努力によって 相当筋肉質になって収益を出せるように なっていたのは事実だ。
しかし、それ以上に円安のインパクトの方が大きい。
トヨタのような大企業が純利益を2倍にするのは 並大抵のことではできない。 為替が関係ないとしたら、 純利益を2倍にするには、コストダウンなどの 諸要因を除いて単純に考えれば、 車を2倍売らないと達成できない。 1年や2年で販売台数を2倍にするのは不可能だ。
しかし、円安の恩恵によってトヨタは純利益が2倍になった。この円安効果が日本の輸出企業全体に起こったので日本企業は一気に息を吹き返した。
しかし、今後、円安の恩恵は期待できない。 日銀が量的金融緩和の第三弾を行わない限り、円高傾向が続くと予測している。
為替が円高に振れた場合、 輸出企業の業績下方修正が相次ぐであろう。 そうなると円安ミクスが終了する。